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営農型等再生可能エネルギー発電自家利用モデル構築事業予定(令和3年度要求額)

営農型等再生可能エネルギー発電自家利用モデル構築事業(令和3年度)が公表されました。農林水産分野における地域の特性を生かした再生可能エネルギーの導入を促進し、二酸化炭素の削減に係る費用対効果が高くかつ地域内消費のモデル的事例となる事業に対し、係る経費の一部を補助することにより再生可能エネルギーの自律的な普及を推進することを目的とします。

本事業では、社会実装につながる先進的な地域の未利用資源(廃熱・未利用熱等)の活用システムや高効率エネルギー供給システム等を構築する設備((1)
~(5))に対し、必要な設備等の経費を支援します。また、既往の事例を取り
まとめた上で、地域の廃熱・未利用熱等の利活用を広げていく方策を検討します。

■補助事業
(1)熱利用設備の低炭素・脱炭素化促進事業
(2)地域の未利用資源等を活用した社会システムイノベーション推進事業
(3)地域熱供給促進支援事業
(4)低炭素型の融雪設備導入支援事業
(5)営農型等再生可能エネルギー発電自家利用モデル構築事業
全メールでご案内した持続可能な資源循環活動システム(牛、鶏)は令和2年度の2次募集で採択されました。事業の実施によりエネルギー起源二酸化炭素の排出量が確実に削減されることが重要です。
 このため、申請においては、算出過程も含む二酸化炭素の削減量の根拠を明示していただきます。また、事業完了後は二酸化炭素削減量の実績を事業報告書として提出します。検討されている方がございましたら、二酸化炭素削減量や申請全般に関してお手伝いいたしますのでご連絡ください。よろしくお願いします。

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一般社団法人ノウチエナジー
代表理事 酒本道雄
〒260-0021
千葉県千葉市中央区新宿2丁目3-5新宿ミハマビル2F
本社〒700-0945
岡山県岡山市南区新保1318‐1
090-7131-3604
Mail: sakamoto@nochi-energy.org
HP: https://nochi-energy.org/
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再生エネルギー拡大の規制緩和?荒廃農地や耕作放棄地の有効活用。

2020年11月18日の日本経済新聞に「再エネ拡大に規制緩和を…」という記事が出ました。内容は、荒廃している農地を再生可能エネルギーに利用しやすいように、ソニーやリコーが農地法の規制を外してほしいと要望した。

そもそも農地は、農地法により作物を作る以外の目的で使用してはならないとされており、優良農地は農地の転用を認めていません。
しかし、担い手不足や後継者不足、農家の高齢化などが進み荒廃農地が増加している。何も栽培していない荒れた農地は、野生動物の巣になったり虫が湧いたりと良いことがない。このような農地は規制を外して再生可能エネルギーの拡大に利用すべきだ。という考え方です。

農地に戻すことが困難な農地は別として、再生できる農地まで太陽光発電を設置してしまうと日本の食糧供給や将来に受け継げる農地が縮小してしまう問題があります。
そこで必要になるのが営農型太陽光発電です。
農業活動も同時に行える営農型は、作物の生産に必要な光合成は確保しながらエネルギーを生産できる唯一の方法です。

各地で営農型が設置されていますが、適切な営農の継続ができていない設備が多く見受けられ未だ一時転用の許可が難しい地域がありますが、営農の継続を中心にした考えで進めていければと思っています。

最後に主な野菜の光飽和点から設備の遮光率をまとめた表を作成しましたのでご利用ください。遮光率はあくまで目安ですので、光の入り方などを考慮して参考程度にしてください。

持続可能な資源循環活動システム地域SDGS完成。電力を多く消費している施設栽培や酪農、養鶏場に朗報!!

皆様、コロナ渦でいかがお過ごしですか?活動が制限される中、営農型太陽光発電に新しい時代がやってきました。ご存じのとおりFITの終焉期を迎えて、自家消費比率などが叫ばれている太陽光業界ですが、営農型設備に関しては条件付きではありますが全量売電が約束されています。しかし、電気料金の値上がりやモジュールなどの設備費が安価になったことで、作った電気を消費する(もしくは余剰売電)事が今後十分な利益につながってくるようになりました。

今回ご紹介するシステムは、営農型太陽光によって資源を循環させる画期的な方法を実証実験の経過とともにお伝えしたいと思います。特に施設栽培や酪農、養鶏場で年間多大な電気を使用している農家の方に朗報です。

上記の図を見ていただければ一目瞭然ですが、完全自家消費型の営農型太陽光発電を設置します。設備下で耕作する作物は新品種「あしたば」です。施設栽培や酪農機器で使用する電力(空調、換気扇、照明、搾乳器、飼料調整、冷蔵など)を太陽光発電で賄います。設備下で栽培した あしたば は牛や鶏の飼料として食べさせ、糞尿の処理はアシタバの肥料になります。 あしたば に含まれるカルコン(有機能性資料)を食した家畜は夏場のストレスによる不妊の改善につながり、牛なら乳量を増加させ鶏なら産卵数の減少を防いでくれます(新品種あしたば機能性の研究から)。

また、カルコン入りの 特殊牛乳や特殊卵(ブランド)を作ることにより、販路
が拡大し、高額で販売することができます。

営農型太陽光発電設備のパネルには 両面受光モジュールを使用し、独自の反射シート(通路やマルチに)を貼ることで電力を135%以上に増加させることが可能です。(東京大学の実証研究の成果)

この持続可能な資源循環活動システムは環境省の「廃熱・未利用熱・営農地等の効率的活用による脱炭素化推進事業」の営農型等再生可能エネルギー発電自家利用モデル構築事業に採択されました。(補助額は設備総額の1/2)

更に、地球温暖化から想定される非常時のレジリエンスにも対応。災害時の非常用電源として地域に貢献します。

営農型太陽光発電を推進するため西日本を中心に活動する団体を設立しました。

第4回西日本情報交換会のようす

この会は、西日本で営農型太陽光発電設備の設置をお考えの方や、販売設備業者、許可申請に携わる農政関係者に、営農型太陽光発電のもっている役割や申請関係で疑問に思っていることなどを相談できる会として設立しました。

東日本大震災の原発事故を教訓に、再生化のエネルギーの普及が急務になり、その中でも営農型太陽光発電の必要性が示されて7年余りが経過しました。

営農型太陽光発電が設置された事例においては、荒廃農地の再生利用や担い手の経営改善に資するものが見られた一方で、当該設備の下部の農地での農業生産が適切に行われていなかった事例等も見られましたが、農地転用許可権者等の改善指導によりその状況は大きく改善されています。そして、6年ぶりに改訂された『環境基本計画』にも、「営農型太陽光発電の推進」が明記されました。今回の『環境基本計画』では、持続可能な循環共生型の社会「環境・生命文明社会」の実現を掲げ、6つの重点戦略を設けています。その1つに「地域資源を活用した持続可能な地域づくり」があり、さらに具体的な施策として「営農型太陽光発電の推進」が盛り込まれています。またそれには、「地域のエネルギー収支を改善するとともに、地域の文化と結び付いて地域固有の風土を形成し、高付加価値な観光商品や農林水産物等の地域産品の提供に寄与することなども期待される」と書かれています。まさに営農型太陽光発電は「地域循環共生圏」と非常時のレジリエンス対応の考え方に合致した設備です。

私たちは地域を西日本に絞り営農型太陽光発電の健全な普及を推進すべき設立いたしました。

全国の農家、農業法人、電力会社、農業委員会、設備メーカー、施工メーカーと共に、ヒト・モノ・カネ・情報の適正な流通を図り、営農型太陽光発電による新しいアグリビジネスモデルを開発していきます。私たちの活動理念は営農型太陽光発電の普及を通して農業やエネルギーが抱える諸問題を解決していくことです。すなわち耕作放棄地、後継者不足問題などの農業の抱える諸問題、自給率、環境面などのエネルギー問題など、よりマクロ次元の問題解決を図る一助になると考えております。

平成30年度までの営農型太陽光発電許可実績が公表されました。

平成30年度の許可件数は481件、累計では1,992件に到達した。平成25年3月末に発令されてから、平成30年に取り扱いが改正されたものの、以前普及のスピードは遅い。それに比べて農地転用しての太陽光設置は6万件に近い。

また、平成30年の改正の背景には、下部農地での営農への支障があった事例の発生割合が、担い手が営農するものは6%、担い手以外が営農するものは31%という分析結果があった。驚くべき数字だと思いませんか?いかに発電(売電)ありきで許可を受けて、営農が継続できなかったかを示しています。

このような安易な考え方で営農型に参入してきた結果だと思います。

出所:農林水産省

以上のような変更点と要件がついているので、今後営農型をお考えの方は現実的な営農計画をしっかりと固めたうえで営農型の設置をお願いしたいと思います。また、高収益農業実証事業の概要も公表されているので農水省のホームページでご確認ください。

https://www.maff.go.jp/j/shokusan/renewable/energy/attach/pdf/einou-31.pdf

営農型太陽光発電設備による地域循環共生圏(地域活用電源)の考え方

「地域循環共生圏」とは、各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら 自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方です。

 持続可能な循環共生型の社会をつくる 2018年4月に閣議決定した第五次環境基本計画では、国連「持続可能な開発目標」(SDGs)や「パリ協定」といった世界を巻き込む国際な潮流や複雑化する環境・経済・社会 の課題を踏まえ、複数の課題の統合的な解決というSDGsの考え方も活用した「地域循環共生圏」を提唱しました。

「地域循環共生圏」は、農山漁村も都市も活かす、我が国の地域の活力を最大限に発揮する構想であり、その創造によりSDGsやSociety5.0の実現にもつながるものです。

「地域循環共生圏」の創造による持続可能な地域づくりを通じて、環境で地方を元気にするとともに、 持続可能な循環共生型の社会を構築していきます。

岡山県玉野市にアグリファクトリー(先進的スマート農業ハウス)が建設中です。

岡山県玉野市で「マルハチ椎茸」を栽培するネクストイノベーション株式会社がスマートアグリハウスを設置しています。営農型太陽光発電設備の架台メーカーと綿密な設計によって完成しました。昨今の異常気象による台風や大雨を予想して、農業作物を守るためにも施設栽培は必須です。また、ハウス内の環境制御により省力で安定した収量を確保するためにもハウスが必要です。農業用ハウスを設置するための初期費用は、ハウスの屋根に設置した太陽光パネルが稼いでくれます。これまでの概念を覆した農業用エネルギーハウスです。

当初の設計では柱や梁に安価な丸管を使用していましたが、強度を確保するために角柱やCチャンを使用することが決まりました。

スマホやPCで遠隔管理/操作が可能な為スタッフの省力化、様々な情報をデータ化することで、感(ノウハウ)に頼ることなく栽培情報を共有化できますので、新規就農者にとってもメリットのあるシステムだと思います。今後は、様々なセンシング素子を使用する事で、より高度な管理ができる様になります。

光管理
太陽光発電設備を利用したオフグリッド型、又は深夜電力を利用した照明の点灯量、及び点灯時間の管理を行い植物育成照明(LED/無電極ランプ)により補助光により栽培する植物に最適な光を与えます。市場における最適な出荷時期を、深夜植物育成照明を点灯させる事で、育成速度をコントロールできます湿温度管理
施設内に設置した温度センサーにより、換気扇やミスト噴射を管理できます。

潅水管理
潅水設備(送水ポンプ等)を、時間や温温度による制御装置で自動的に散水制御できます。

施設内監視
カメラを設置する事で、パソコンやスマートフォンで施設内の様子を24時間監視する事ができます。

今年もブランド椎茸「マルハチ椎茸」が育っていました。肉厚でコリコリとした触感のマルハチ椎茸です。大きいものでは手のひらサイズの椎茸も見ることができます。同社では裏山を借りでホダ木を自伐して独自の栽培をしています。ネットでも購入できるので椎茸好きの方は是非一度ご注文ください。めちゃ美味しいですよ!

荒廃地や耕作放棄地を活かす営農型太陽光発電完全自家消費システムが完成しました。非常時のレジリエンス強化にも蓄電池で対応します。

FIT制度(固定価格買い取り制度)の抜本的見直しから公表されたパブリットコメントでは、再エネ導入初期における普及拡大と、コストダウンを実現することを目標に行う時限的措置であり2020年には抜本的な見直しが行われる旨が規定されている。今後、競争力電源と地域活用電源とに分けられ新しい制度に移行する。営農型太陽光発電は当初から分散型エネルギーとしての農地利用が目的であり、地域活用電源にふさわしいなどが認められ、唯一FITでの全量買い取りが継続される見通しです。しかしながら、地域の農家の方の要望は高い電気代を支払うよりも使用している電力を太陽光で賄い、非常時(停電)に電気が使える蓄電池の需要が高まってきた。昨年の大型台風や気候変動による長雨による洪水などで農作物や畜産の被害は尋常ではなく、それに備える準備も必要です。今回紹介するシステムは地域活用電源として、災害時のレジリエンス強化やエネルギーの地産地消に資することが期待され、東京大学と実証設備を設置する予定になっています。

営農型太陽光の自家消費型。太陽光で作った電気はハウス内の冷暖房やLED照明、環境制御、自動灌水などの電源に使用する

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災害時の非常用電源として分散型エネルギーシステムが期待されています。設置されたこのハウスではトマトなどの野菜を栽培し、ハウス内で栽培に必要な冷暖房やLED照明などの電力を屋根に設置されたパネル(太陽光)の発電で賄い、夜間や雨天には設置された蓄電池から供給されています。
更に、蓄電池でも不足の場合は独自の機能により系統から電力供給に自動で切り替わるようになっています。日本の農業は施設栽培が少ない理由に施設費が高い、燃料費が莫大にかかるなどがあげられますが、このシステムを使う事により燃料経費も抑えられ、環境にも優しいエネルギーの仕様といざという時の災害時でのレジリエンス強化につながります。
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蓄電池

ハウスに内に設置するのは、大容量60kWh(15Kwh×4)の蓄電システムをはじめとした、オフグリッドシステム。充放電をコントロールするチャージャーなどでハウス内の電力を太陽光発電で賄います。
チャージャー

昨年の大型台風を教訓に農業生産物をいかに災害から守るか?また、省力でいかに生産性を上げて高効率化していくことが未来の農業に問われていると思います。
重油や灯油を使用して生産している農家の方もまだまだたくさんいらっしゃると思います。環境的な観点からも、耐風やその他の災害にも強い未来型の農業用ハウスに関心を持っていただきたいと思います。

当会員の株式会社マッキンエナジージャパンが「ソーラーハウス」を設計・販売を開始しました。

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屋根材に太陽光モジュールを使用して、太陽光発電と一体化した「ソーラーハウス」が完成しました。架台の素材はアルミで連棟も可能です。大きな特徴は、中国の架台メーカーとの直接的なやり取りで詳細部分までこだわって制作されています。マッキンエナジーは営農型太陽光に特化した企業で、営農型太陽光設備を数多く手がけてきています。
代表者の竹内さんも農家の出身で、農業には精通しているので、現状の農業に必要なハウスを作ったとの事。異常気象から農作物を守るためにも、また大型台風から守るためにも露地栽培から施設栽培に変えていく必要があります。
そして省力で生産性が高まる栽培方法が求められています。そのためにも自家消費型の太陽光付き農業ハウスは絶対の条件になるようです。
パース2

推奨モジュールには透過型(40%、30%)のモジュールを採用して、設備下部の作物の照度を確保しています。
ハウス内では、環境制御と自動灌水、遠隔監視設備などがオプションで設置可能です。

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