ニュース・活動実績

農林水産省、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)で新基準 農山漁村再エネ法による適正化について

農林水産省は、2026年4月、有識者会議「望ましい営農型太陽光発電に関する検討会」において、制度見直しの方向性を示しました。また、それを農山漁村再エネ法によって適正化しようとしています。

私は、営農型を黎明期から見て来てこの方向性は、ある意味妥当だと感じました。何故ならば、小規模農家さんがエネルギーを持つことによって農業経営を安定させるという当初の目的から、脱炭素のために営利を目的とした発電事業に営農型の目的が変わってきたからです。

現在の営農型は「発電が主目的」になり、なんちゃって農業が増えてきたことに大きな問題が出てきました。そのためこの方向性は営農の継続が大前提だとする考え方を強調しています。

特に、メガソーラーで問題になった「地域との共生」を全面に打ち出した点は「地域農業の中で営農型はどう役に立つか?」を考えさせられ、評価できる点だと思います。

しかし、営農型は誰のためにあるのか?どんな目的をもって生まれ、育ててきたのかまるで分っていない。例えば「遮光率は30%未満という一律基準です」農業の事がまるで分っていない。遮光率だけにとらわれると大切な植物の生育や高温による人体への影響など考えに及ばず、乱暴な基準のように感じる。

作物には光要求度の低い作物や、限りなく光を要求する作物があり、作物ごとの適性さを十分に反映できない可能性が出てきます。

私は営農型の普及当初に「国で作物の光適性を研究、実証して営農型普及に必要なデータを検証すべき」と唱えてきました。収穫量に関しても地域の平均単収は発電事業者が提示するのではなく、許可権者が定めるべきだと言ってきました。しかし国は実証も行わず、示す事すらせず取り締まるだけである。

推奨する作物に「米、小麦、大豆」を上げているが、そもそも営農型は低圧の分散型で、小規模農家さんに農作物以外の収入での経営安定が目的で生まれました。自給率の低い小麦は理解できますが、お米は自給率が高く専業農家が集約して生産すればいいと思っています。異常気象から作物を守るためにも、高付加価値の作物を育てて利益を得るためにも、施設栽培型ソーラーシェアリングを推奨します。

「設備の基準」よりも実際に営農ができているか?を基準にすべきです。もしできていないとすればどうすればできるのかを考えるべきだと思います。営農型は単なる発電事業ではなく、高度な農業技術を有する「新しい農業の道具」だと私は思っています。

また、高温障害や農業用電力の自給、畜産との組み合わせなど多様性に営農型の方向も見えてきています。営農型太陽光を一部の不適切圃場で否定して、発電事業の取り締まりだけに偏ると、挑戦したい農家まで減ってしまい離農に繋がっていく事が一番危険だと私は思います。

担い手?だけが営農型を設置出来て、新規就農者では認定を取らないと営農型が設置できなくなるなんて、おかしな話ではありませんか?こんなことを続けていくから耕作放棄地は増え続け、農業従事者の減少につながっていくのではと思います。

我が国は「農地を守りながら再エネを増やす」必要があります。営農型に関しては「悪質な案件は厳格にすべき」、「正しく営農している案件は支援を強化」が必要だと感じています。

みなさんはどうお考えですか?意見があればメールでお聞かせください。

sakamoto@nochi-energy.org 酒本宛

戻る

PAGE TOP

  • お問い合わせはこちら